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流浪の月のtsunanaのレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
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虐待を受け家を出ていた少女を救たくて、家に連れて帰る青年。
心のうちは二人だけが知っていて、誰も知る事はできないし、何もなかったという証明もできない。
ただ残るのは、青年が幼い少女を家に連れ帰ったという事実だけ。

すごく難しいお話でした。
みんなが平和に、幸せに生きていけるエンディングは存在しない。
そう思い眉を顰めながら観てしまいました。

私は2人の心の内を見てきたので、2人が辿る運命に胸が痛い。でもこれが、更紗の婚約者の立場だったら?文の恋人の立場だったら?警官の立場だったら?表面しか知らない2人を信じられるのだろうか?愛する人が抱えた暗い過去に深く関わる人物との接触を許せるだろうか。
色んな人の立場に立つと、2人の真実を歪めてしまうのではないかと思ってしまう。

表面だけで物事を語ってはいけない。
改めてそう感じました。
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