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ARGYLLE/アーガイルのyoshiyukiのレビュー・感想・評価

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
3.9
「現実は小説より奇なり」とはまさにこのこと。スパイ小説を執筆する小説家が、スパイ組織同士の戦いに巻き込まれる話。

予想以上に楽しめた。設定の活かし方とか伏線の回収の仕方がマジで上手い。捻りに捻りまくった展開なんだけど、それを破綻させることなく尚且つ与えられた設定の中で最大限奇想天外なシーンを作り出していく能力とか。特にクライマックスのフィギュア・スケートのシーンとかはとても良かった。

物語に関してはなんかゼロ年代前半のアクション映画を思い出す感じというか、観客の予想を裏切ったり、目の前のアクションをどう面白く見せるかに最大限特化している作りが懐かしく思えた。本作のトーンで「自分に生き方は自分で決める」というメッセージを打ち出していることも、なんか懐かしい感じにさせられた。

不満点もなくはない。ヘンリー・カヴィル、ジョン・シナ、デュア・リパの出るシーンが全然ない。前半はダレるシーンが結構ある。最後あのキャラクターが出てくるシーンはあんま好きじゃないとか。色々挙げられるけれども、楽しく鑑賞できたので良かった。あとThe Beatlesの『Now And Then』の使い方も好き。
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