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ARGYLLE/アーガイルのsatoshiのレビュー・感想・評価

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)
3.2
 マシュー・ヴォーンがまたまたスパイ映画を撮った。もう『キングスマン』があるんだからいいじゃんよ・・・と思ってたら、最後で「そういうことか!」となった。シャマランと同じく彼も「俺ユニバース」を構築しているというね。

 話自体はオーソドックスな内容で、寺沢武一の「COBRA」的というか、『エージェント・ウルトラ』というか。展開が二転三転どころではなく、ツイストのツイストを重ねていて、見ているうちは面白い。しかし、冷静に考えてみるとツッコミどころは非常に多い上、本作の面白い箇所はこのツイストのインパクトに頼り切りなところがあって、それは別に感心できることではないよな、などと思った。

 アクションは流石というべきか、外連味あるものを見せてくれる。これらが、マシュー・ヴォーンが考える「撮りたいアクション」を臆面もなく再現しているもので、見てて楽しいものだった。サム・ロックウェルとヘンリー・カヴィルが入れ替わりつつ戦うのはヲタク女子の妄想みたいで面白いし、最後のスケートアクションは純粋にカッコよかった。煙幕に紛れてダンスしながら戦うのも冒頭の伏線が利いていて面白い。とはいえ、脚本面でも出来がいいとはあんまり思わないので、総じてまぁまぁな映画かなと思った。
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