このレビューはネタバレを含みます
過去鑑賞作品。
まぁ普通に面白いんだけど、ガリレオシリーズだからどうしても容疑者Xの献身と比較してしまうよね。あれが名作すぎて、本作もやはり霞んでしまう。トリックも微妙だし何度も見たいと思わない。
何より、パレードの必要性が低い。結局、防犯カメラで犯行バレてるし。さすがにカメラくらい確認するでしょ。日本の警察舐めてる？アホすぎ。映画シリーズ1作目は、隣人の天才数学者。2作目では、夏休み期間中の子ども。どちらもトリックにおいて絶対に必要な存在だった。でも本作は？パレードも、なみきやの人達も別にトリックにおいてそこまで重要じゃなかった。そこが残念すぎる。
容疑者Xの献身は、被害者の元妻にも数学者の石神にも湯川先生にも共感できる部分があって、こちらの感情も目まぐるしく変化させられた作品だった。しかし、本作はキャラクターがたくさん出てくるため、誰に感情移入すれば良いのかよく分からない。というか、全く出来ない。
あと、プロデューサーの妻と被害者の女の子の喧嘩が酷すぎる。被害者の女の子は急に夢諦めて、面倒見てもらった人達に対してあの態度？前半でイメージしていた、地域のみんなから愛される歌姫的な存在という設定が、ここで一気に崩れ落ちる。彼女のイメージから大きく異なる言動で、キャラクターに一貫性がないことに違和感を覚えた。もちろん、プロデューサーの妻もおかしい。普通、我が娘のように可愛がっていた人間のお腹に子どもがいると分かってて突き飛ばすか？すぐに救急車呼ばないのもおかしいよね。なんか、その辺の心情を描くのが雑で全然納得いかなかった。
ただ、キャストが豪華だから犯人予想も難しいし、東野圭吾特有の切ない結末なのは良かった。満足。あと、主題歌が素晴らしくて感動した。これ検察側の罪人でも書いたけど、酒向芳さんの演技が本当に素晴らしいのも見どころ。
