菅藤浩三

13デイズの菅藤浩三のレビュー・感想・評価

13デイズ(2000年製作の映画)
3.0
キューバ危機。ハリウッド著名スターでは大統領補佐官としてケビンコスナーが出演してますが、別に著名人を起用する必要はなかった。虚実をないまぜにした主役はケネディ兄弟。強硬外交(=戦闘)を推す軍部とのやりとりを描写したアメリカの会議室ドラマで、同じく会議室ドラマだったシンゴジラと比較するとよい。ソ連側の視点が全く描写されていない所がドキュメンタリーとは違うミソでもある。とはいえ、会議室ドラマとしては、実際の映像を使ったNHKスペシャルのほうが出来が上な気がした。映画で描かれた裏交渉がどこまで存在したかは知らないのですが。
 海上封鎖などカネをかけたロケはしてるんですけどね。国連安保理でのソ連とアメリカの大使の公開やりとり(ソ連はキューバにミサイルを配置したか、イエスかノーで答えろ、というやつ)は、知ってみててもすごい緊迫感でした。それはそうと、映画内でキューバで空撮中途でソ連から攻撃されてアメリカの偵察機が空爆されたとき、アメリカが怒りにまかせて宣戦布告しなかったのどうしてでしょうね。領空侵犯に対する自衛措置だからやむなしという解釈なのかな。
菅藤浩三

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