さよこ

ジェーンとシャルロットのさよこのレビュー・感想・評価

ジェーンとシャルロット(2021年製作の映画)
3.4
【Fan's Voice試写会にて鑑賞🎬】
試写会のアクタートークレポあります📝

🌾全体の感想
一世を風靡したあの時代にフォーカスを当てるのではなく、娘シャルロットが母親であるジェーン・バーキンの''今''を、インタビューを通じて繊細に紡いでいく。娘シャルロットが母親にカメラを向けたときの優しいまなざしが印象的だった。

🌾赤裸々な親子の会話
母親からどこか距離を感じていたシャルロットは、その理由をそっと聞き出したり、かつての奔放な性生活についてあけすけに伝えたり。これまで少しギクシャクしていたとは思えない自然な空気感が素敵だった。

🌾印象的だったシーン
時折、ホームビデオが間に差し込まれて、若かりし頃のジェーン・バーキンが子どもと一緒に笑ってた。映画のワンシーンみたいに美しくて、一瞬だったけどハッと息を呑んだ。このくらいの年代の女優さんは美しさが別格すぎて、自分にとってはファンタジーな存在に近い。なのでジェーン・バーキンのプライベートな話が聞けるのは新鮮だった。

実はつい最近までご存命なことを知らなくて…訃報を聞いて色々びっくりしました…😢

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📝アフタートークレポート📝
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この日の登壇はライター/中村千晶さんでした🙌
雑誌の企画でシャルロット監督にオンライン取材をしたときの様子などを話してくれました!

📝ジェーン・バーキンの娘たち
・長女ケイト(写真家)
・次女シャルロット(女優)
・末女ルー(女優)
今回のドキュメンタリーを撮ったのは次女シャルロットで父親はセルジュ・ゲンスブール。シャルロットは14才のときに『なまいきシャルロット』に出演。

📝ドキュメンタリー当初
ドキュメンタリーを撮り始めた当初、娘シャルロットからインタビューを受けることがジェーンにとっては精神的にとてもきつかったようで撮影は中止になり、お蔵入りになっていた企画だった。ジェーンがある日シャルロットに会いにN.Y.まで来たときに、これまで撮ったものを一緒に観た際、ジェーンの反応がとても良く、ドキュメンタリー再開となった。

📝ロケ地
ほんとはもっと色んな海外に行って撮影する予定だったがコロナ禍の影響で行けず、最終的に東京、ニューヨーク、パリ、ブルターニュの4拠点に集約された。

📝娘シャルロットの苦悩
母娘の関係についての悩みはフランスではなかなか理解されにくく、そんなの『ハグすれば良いじゃない』で終わってしまう。取材中に、日本ではどう?とシャルロットから逆に聞かれた。もしかしたらこのテーマはフランスより日本のほうが共感が得やすいかもしれない(※最後の一文は中村氏の所感)

📝セルジュのアトリエ
映画にも出てくるセルジュ・ゲンスブールのアトリエは2023年9月から美術館として公開予定。これまでもミュージアムにしようと提案されていたが、手を付けたくなくてずっと断っていたらしいが、ついに公開される。

📝バーキンの人柄
・3.11のときに外国の人は日本から出国する人が多かったなかでジェーン・バーキンは逆に日本を心配して駆けつけてくれた。
・パリにあるお蕎麦屋さんに毛玉の付いたセーターで来店。その着飾らなさがお洒落。
・三姉妹のうちセルジュの娘シャルロットが注目されがちで、長女ケイトが割と控えめに扱われがちなのに対して、メディアにはよく三姉妹を平等に描いてくれと依頼していた。

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⚠️ここから先はネタバレあります⚠️
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🌾不思議な会話
ジェーン・バーキンが、思春期だった頃の娘シャルロットに『胸を触らせて欲しい』と聞いたエピソードはちょっと引いてしまった。あなたがどんどん美しくなるから、その美しさを確かめたかった?みたいなことを言ってた気がするけど、自分だったらものすごい勢いで拒絶しちゃうと思うので、独特な不思議な会話だなと思った。けどシャルロットも下の妹に同じようなことを聞いたとあけすけに語っていたからそんなものなのかな…?

🌾大人になった娘
シャルロットには娘がいるし、自身も恋愛や結婚を経て大人になったから言えることかもしれないけど面と向かって『その時々で寝る人(=男)を変えてたと思うけど、今は一人よね』と母親に言えるのが強い。それもさらっと嫌味なく。シャルロットの柔らかい雰囲気のなせる会話だと思った。

🌾印象的だったシーン
ジェーン・バーキンがとあるパートナーともう一人子どもをつくるか少し考えていた時期があるといった発言に対して、娘シャルロットが『3人のパートナーと、一人ずつ子どもを設けるのは筋が通ってることよ』と答えるシーン。全員父親が異なる三姉妹という、少し特殊な環境で育った娘からちゃんと肯定的な言葉をもらえるのって嬉しいと思う。ジェーン・バーキンは若くして結婚したし、シャルロットを産んだのもたしか22才。その後の母親が性に奔放だとしても受けいれて肯定しているのが凄い。恋愛の国、フランスの文化なのかな。

🌾ブリジッド・バルドー
セルジュのアトリエに大きいブリジッド・バルドーのポスターが飾ってあって、アフタートークで『コアなファンは分かると思いますが…』と濁してて、何かと思ったらブリジッド・バルドーとも関係があったらしくて、なにこの男…!!!!てなった。67年ブリジッド・バルドー、68年ジェーン・バーキン…えぇぇえ…なにそれぇ……………🤯

🌾その他、いろいろ
・シャルロットの喋り方がかわいい。優しい。
・自分で髪切っても無造作でかわいい
・まだセルジュに恋してそうな口ぶり

ふたりの喋り方が可愛くて、ちょっと寝落ちしそうになりました。癒やしのα波がすごい😪ムニャ
さよこ

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