ヒロ

ブレードランナー ファイナル・カットのヒロのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

『2019年ロサンゼルス』から始まる…。今2024年…こんな発展してねぇー!となりました。(笑)
しかし今の我々から見ても、未来感凄い始まり方。暗闇の中に光る人工的なライトの街陰。なんか高層ビルみたいなものから、火が吹き出る。巨大な南米ピラミッド型の近未来的なギラギラした建物…。どんな世界なのー!?ってガッツリ視覚でハートを掴む。サイバーパンクの走りって言われただけある。後続のAKIRAや攻殻機動隊とかこれに影響受けたんだなぁ〜、ってのがバリバリ分かります。
てか先進国に移民が増えて、移民率が上がってる昨今…現実は欧米はアジア系じゃなくて中東系が増えてるようだが…😅
ここまでの科学の発展ぶりは無かったり、移民の現状や社会問題考えると、現実は想像通りとはいかないよね〜…みたいな複雑な気持ちになった。
で、内容なんですが、主人公がなに考えてるか分かりません。感情とか考えを述べないので、説明なしに事象が過ぎてゆく感じです。
最初に主人公デッカードのレプリカントに対する考え方とか立ち位置明示したほうが良いのかなぁ…。と思いました。
『人間の管理下から脱走したレプリカントは頭が狂ってる。人間とは相容れない化け物だ』とか。差別的な考え方。
そんな考え方の主人公が最新レプリカントのレイチェルに出会う。関わるうちに感情がぶれていゆく。でも仕事で脱走レプリカントを始末しなきゃいけない。迷いながらも、最後の脱走レプリカントのロイとの戦いになる。そこに至るまでに視聴者に分かりやすく葛藤があれば、ロイが最後にデッカードを殺さずに助け、デッカードにレプリカントの悲しみを伝えるシーンが効果的になる。そして彼がレイチェルを連れて逃げるラストも、ロイの最期を見たが故になんだな…って、説得力が上がります。(しかし、不毛な逃避行なのは見えています…。悲しいラスト)
最後の鳩って、絵画の世界では魂の寓意もあるんで、『ロイの魂が旅立った』って間接表現なんすね。ニクイ表現だ〜。
なんかもっかい咀嚼して見ると、色んな物が見えそうですが、一発目でちゃんと理解するのは中々難しい映画です。
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