スナフキン

LAMB/ラムのスナフキンのネタバレレビュー・内容・結末

LAMB/ラム(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

不気味で不思議。もっと残酷だったり、予想もつかないような強烈なショックを受ける展開に期待してしまっていたので、え、もうそれで終わりかい、みたいな感じはあった。現実味がないとあまりショックを受けないことってあるよね。すべて悪魔の仕業です!とか言われると、それならなんでもアリじゃん!ってなってそんなにこわくなくなったり。これもあの最後に出てくる不思議な生き物の謎は明かされないので、もうそれ出されたらそりゃもう人間がどうにかできる領域ではないしそいつはいつどこから誕生した?都市伝説?あまり現実味はない…と思ってしまった。映画だからいいんですけど。
やはり個人的には、人間のすることにより人間が最悪の事態に陥る、みたいな感じに恐怖をおぼえる。この映画のいろいろも、結局は人間の業によるもの、みたいな解釈もできるだろうけど。

アダは人間レベルの知能はありそうだけどたぶん口内の構造上しゃべれるようにはならないし、大きくなって両親が天国に行ったら一体どうやって生きていくの?とか、こういう人里離れたご近所さんもいないようなところって怪我とか病気のときどうするの?救急車は来ないよね?そもそもアダちゃんの容貌だと何かあってもなかなか医者にはみせられないだろうけど…殺人とかあっても警察来ないまま隠滅できるよね…とかいろいろ余計なことを考えてしまうくらいに展開がゆっくりめでセリフが少ないと感じた。余白のある映画。
なんでそうなったのかとか、そこにどんな意味が、実際そうなる?とかはあんまり考えない方が純粋な気持ち悪さみたいなものを感受できるのかも。不気味な童話みたいな感じ。