クレしん映画の中でも、名作と名高いこの作品は、なんと言っても昭和の懐かしさを存分に味わえるあのノスタルジー感にある気がする。
って言っても、私は平成生まれなんだけど。笑
ALWAYSと似た、あの昔懐かしい雰囲気ね。
しんちゃんが何回転んで、階段から落ちても東京タワーを駆け上がっていくあのシーンは誰もが涙したはず。
この作品で語られると言うか、重きを置かれているのが「におい」
実際、昭和の匂いに洗脳されたひろしやみさえも、ひろしの足の臭いで元に戻るし。あの回想シーンもまた泣けるんだよね。
雲黒斎の野望とか、アッパレ戦国ではタイムスリップが使われていたけど、今回はタイムスリップではなく「におい」で時代を巻き戻したこの着眼点は素晴らしいの一言。
昭和生まれではないはずの、さいたま紅さそり隊も実際は公園で子供みたいに遊んじゃうぐらいだもん。
でも、大人になって見直すとわかる。私も多分この匂いに釣られると思う。懐かしいにおいは、人間誰しも惹かれるものだから。
今回の作品は、悪党が悪党でないところもまたポイントだった気がする。
首謀組織の秘密結社、イエスタデイワンスモアのケンとチャコも、いままでのクレしん映画の悪役と違ってちょっと好感が持てて、それでいてジョンレノンだとか、亜の時代を風靡していたファッションだとかに身を包んでいるから余計に懐かしくて。
これは、いわずもがな、不朽の名作です。