りーせー

裸足で鳴らしてみせろのりーせーのレビュー・感想・評価

裸足で鳴らしてみせろ(2021年製作の映画)
4.0

良い意味ですごく痛々しかった

あのアクションコーディネートしたのすごいなあ。

触りたいけど触れない
だからじゃれ合う、
男としての触れ合い、コミュニケーション

どうしたらいいかわからないから
そればっかりになる
それで表現しようとする
想いだけが強くなる
だから痛めつけてしまう
「あ…ごめん…」
このすれ違い

一見性行為に見える喧嘩のようなじゃれあい
なんだろう、すごく切なくて痛々しくて、
動物を見てるみたいだった
動物の性行為って喧嘩に見えることがあることを思い出した
愛情でちょっかいをかけてるのか
嫌がらせしてるのかわからない、みたいな

不器用な2人が2人にしかわからない感覚で、その体験で繋がり、ひかれあい、
それを終わらせないために奮闘し、身を削っていく姿が。別に性別関係なく、
もどかしくて、崩したくないゆえのお互いの関係性が凄まじくて

そしてなにより「体験」している時の
映像の綺麗さ。はかなさ。かけがえのなさ。

ヒロインかと思った女の子が出てこなくなったあっけなさ

彼が数年経って廃品回収の職業についていることの意味。

がむしゃらでただがむしゃらで
別に人を傷つけたくなんてなくて
大事にしたいがために空回りしてしまったあの頃を不器用なりに抱きしめてあげてほしい

そんなふうに思える映画でした
役者さんみんなみんなうますぎ!!!!

2022年ー30本目
(劇場ー18本目)
りーせー

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