ギャング同士の銃撃戦に巻き込まれて子供を失い自身も声帯を損傷した男がギャングへの復讐を誓う。息子を喪失した父親の壮絶な無言の復讐劇。全編セリフ無しで魅せる新気鋭。また監督がジョン・ウーで一見スリラー風のシナリオだが、そこは怒涛のアクションへ振り切り文字どおり作劇に切れ味の良さがうかがえる。無声アクションなためビジュアルで物語る必要性がありそこの障壁をジョエル・キナマンが鬼気迫る芝居で暗殺術をやってのけている。逆を返せばシュールになりかねない設定をギャングを破滅させるという父親の最恐復讐映画として成り立たせたのはお見事だとおもう。