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スープとイデオロギーのkaoruiのレビュー・感想・評価

スープとイデオロギー(2021年製作の映画)
2.0
伝承の映画だ。
冒頭、済州島の触れることの許されなかった暗黒歴史が母の口から迸るように語られるが、語られるたびに忘却の霧に紛れていく。娘である監督が消えゆくものをフィルムに刻もうと足掻く様に心揺さぶられる。
伝えるべきもののメタファーとしてスープのレシピを据える。母から娘へ、そして民族を越え日本人である娘の夫へ引き継がれていく。そう母の生きた証は消えることはないのだ。
ずっと行きたかったジャック&ベティで久しぶりに息子と観た。
僕らに流れる琉球の血を息子に伝えんといかんのだけど、困ったことに彼はソーキそばを断固として食べない。
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