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女神の継承のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

女神の継承(2021年製作の映画)
4.3
祈祷師の一族であるニムがその役割や信仰対象の女神について取材を受けるが、姉のノイの夫が亡くなり、葬儀へ行くと姪のミンの様子が少しおかしく、しだいに原因不明の体調不良に見舞われる。
取材クルーは祈祷師の世代交代の兆しが撮れると、ノイの一家も取材対象にするが、やがてミンは人格が変わったように、凶暴な言動や奇行を繰り返すようになり、ニムに助けを求める。
もしや、ミンは一族の新たな後継者として選ばれて憑依され、その影響でもがき苦しんでいるのではないか。
やがてニムはミンを救うために祈祷を行うが、彼女に取り憑いている何者かの正体は、彼らの想像をはるかに超えるほど強大な存在だった……。
韓国映画界が誇る「哭声/コクソン」のナ・ホンジンが原案・プロデュースを手掛け、「愛しのゴースト」でタイ映画のNO.1人気監督となったバンジョン・ピサンタナクーンが監督した「恐怖」と「エンターテイメント」が融合する新感覚ホラー映画。
本作はナ・ホンジン監督が、『哭声 コクソン』でファン・ジョンミンが怪演した祈祷師の物語を続編に考え、構想し始めたことがきっかけに制作された。
その構想は『心霊写真』(2004)で長編デビューした、バンジョン・ピサンタナクーン監督に受け継がれ、タイ東北部イサーン地方を舞台にし脚本が書かれた。

代々、村を守る精霊の女神バヤンの依代となる巫女を受け継いできた祈祷師ニムの一族の宿命、巫女になることを拒みキリスト教に改宗したニムの姉ノイが嫁いだ一族の因果応報が絡み合い、怪異の根源をニムが追うミステリー、悪霊に取り憑かれたミンの奇行のグロさ、クライマックスの壮絶な儀式の果ての胸糞なオチ、タイ東北地方に伝わるビー信仰などのタイの文化を色濃く生かしモキュメンタリーというスタイルを生かした荒々しさがありながらも恐ろしい心霊モキュメンタリーホラー映画。
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