名波ジャパン10

THE FIRST SLAM DUNKの名波ジャパン10のレビュー・感想・評価

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.3
圧倒的な迫力と見事な構成。原作者が脚本・監督を務めているだけあって原作の魅力を十二分に引き出し、映画館の大画面・大音響を最大限に活かした傑作です。原作のクライマックスであるインターハイ2回戦山王工業戦に宮城リョータの葛藤の物語を絶妙に被せた構成は秀逸。ラスト近くでの安西先生のあの名言には心の中で喝采を叫んだ観客も多かったのではないでしょうか。ラスト10分のゲームシーンの無声演出は特筆もの。登場キャラクターに関する説明は皆無でいきなり山王工業戦のストーリー展開なので、予備知識なしの観客には辛いかもしれませんが、それでも十分楽しめるはずです。タイトルのThe Firstの意味は不明ですが、キャラクターの中でも地味な宮城リョータを取り上げたことを考えると、三井寿の物語を描くThe Secondの続編があるのではと期待してしまいます。