ぽんず

THE FIRST SLAM DUNKのぽんずのネタバレレビュー・内容・結末

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

観た直後に書きなぐった感想

・まずOPがいい。一人ずつ描き上げていきながら増えていくのは勉強になるしお洒落。
山王が階段から降りてくるのも良いし、二組が揃ってにらみ合ってる中の試合開始で一気に色が付くたまらんね。
一気に「始まった」っていう実感が出てスクリーンに集中できる。

・「俺がキャプテンでお前が副キャプテン」言ってしまえばなんてことない良いセリフなんだけど、お兄ちゃんが死んでしまうとこのセリフも嘘つきになっちゃうよね。
宮城は湘北ではキャプテンポジションではないけれどもそれに近い立場ですよっていう説明にも聞こえた。
だから宮城がメインストーリーでいても主役の桜木や流川やミッチーにゴリさんとキャラが強い中でもメインキャラとしてブレなかった気もする。
ただ後半になるにつれて他のメインキャラのバックボーンが明らかになっていくと、良くも悪くももうみんながメインキャラとして活躍して宮城のキャラ性が序盤よりも薄くなってた感は否めない。
ただ宮城メインで他のメンバーもオムニバス形式で悩んで乗り越えて成長して、最終的には湘北一丸となって最後の10秒追い込みをかける。
最後の最後でみんなが知っているスラムダンクになるっていう見せ方は良い。だってこの映画はスラムダンクだから

・生きてるのが俺ですいませんとか言うなよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

・高校生になって沖縄に帰省して秘密基地で「山王に勝つ!」を見て号泣するところで、「ああ、ようやく兄の死と向き合えたんだな」って分かってもらい泣きする。
それであれですよ、泣き崩れる母に寄り添うのは兄じゃなくて17歳になったリョータの構図ですよ。あそこのパンチがすごく効くし
グレンラガンの「背、越されちまったな」のとこがすこぶる好きな自分にとってはもうアレですよ。男の成長の描写としてはもうたまらんのですよ。
男は男に生まれるんじゃなくて男になるんですよね。ルパンも言ってた

・それはそれとして、山王との試合の中でみんな己の中の自分との勝負で成長していくんで、あれでスラムダンクよく分かんないって人でも全然抜群に感情移入できる作りになってるね。
流川なんかは凄い。みんな劇中回想があって過去の自分と向き合ってたのに流川だけプライドだけで成長してる。なにあいつ
それ程成長してないのは桜木で、あいつは自分と向き合ってきた結果の劇中だろうからプレイスタイルも変わらずムードメーカーとしても変わらず、ただ「諦めない」を理解したことで勝利に繋いだキーマン。
桜木は今回主人公じゃないのに主人公ムーブをかます根っからの主人公だったんだな。
「諦めたらそこで試合終了ですよ?」じゃなくて「諦めたらそこで試合終了ですわ」みたいな言い方はとてもいい

・風の音海の音服の音シューズの音、中でも呼吸とボールの音は凄かった。
あの作品はスラムダンクではあるんだけど、バスケットボールをしているっていうのを嫌でも思い知らせてくれるのが呼吸とボールの音。
バスケらしさはパンフの中で書かれてたけれども、バスケの試合を見ているっていう没入感が凄くて狙い通りだなって思った。

・安西先生の説明を受けた後客席に向かって啖呵切った桜木が「これで勝つしかなくなったな」って言うとこ好き
・流川がそんなタマじゃないだろ?って三井にパスした後全然動かねぇって言ってたその両手で3ポイント決めるのホントすき
・ゴリさんぶっ倒れて自問自答してる時に「どうだ上から見下ろす気分は」って煽られた後、気が付いたら湘北メンバーに自分が見下ろされる構図になってまず最初に同級生の三井が手を貸すけど一緒に倒れて、次に後輩に引き起こされるのマ ジ で す き
・「まだ動けるか?」「もう腕が動かねぇ」「おーし分かったパス出すわ」お ば か す き !
・「何かあった時は気持ちを落ち着けるためにルーチンを決めておいたら良い。例えば手を見るとかさ」って言った本人が手に書いてくれたのが「NO.1ガード」なのたまらん
・最後の最後、取られたボールを取り返す桜木「返せよ俺んだ」で声出そうになった
・桜木のパスで流川がゴール決めて流川のパスで桜木が点を取り返して勝つっていうの、この作品しか知らない人でも熱い展開っていうのが100%分かるように作られてるの尊い
・最後の10秒はただ純粋にバスケを描くために、あそこだけ演出を変えて漫画のスラムダンクにして迫力を出してると思う
・全体的にアオリの構図が多いのすき、威圧感の演出にしても安心感の演出にしても
ぽんず

ぽんず