Ayu

パリ、テキサス 2K レストア版のAyuのレビュー・感想・評価

3.0
(オリジナル版の感想の貼り付け)
今更ながら初鑑賞、ヴィム・ヴェンダースは全然通ってこず、なんなら去年のTIFFで観た「PERFECT DAYS」が初ヴェンダース。今回の午前十時の映画祭のラインナップで観たいなと思っていたものの、近くの上映に行くには会社に行くより早起きせねばならず無理…と思っていたところ12:15開映の最高すぎる回を見つけてしまい即チケット取った。

とにかく本作に散りばめられた赤という色の使い方に惚れ惚れするばかり(今年の冬は赤いハンターが着ていたみたいなスウェットが欲しい)ストーリーもどこか現実味が薄くメタファーに溢れていて、これがトラヴィスの夢や妄想だとしてもおかしくはない夢物語のようでうっとりする146分。冒頭から繰り返し流れるギターのテーマと中盤から登場するジェーン役のナスターシャ・キンスキーの横顔と、その瞳から流れる涙の美しいこと。

ストーリーについてはリアルな描写をあえて省いているのかな、とかシーンの切り替えでの暗転そんなに必要かな、といろいろ気になることを考えながら、ライ・クーダーのギターをApple Musicから流して少し遠回していつもよりたくさん歩く初夏。
Ayu

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