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アステロイド・シティのhpyyrのネタバレレビュー・内容・結末

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

えーめっちゃ良かってんけど!
当たり前やけど、いつも観るたびに何か変化してってる。

色んな映画を万遍なく見てても
な〜んか既視感を覚えることが多いけど
wes作品はいつも絶対、初めてで不思議やのに感じの良い驚きがある。
この新しい心地よさって、美術館で好きな絵見つけたときみたい。あんまり味わうことできひん。好きな絵って5年に1枚出てくるかどうかやし。
宇宙人良かったな〜あのチマっと着地する感じたまらんわ。

あと、グランド・ブダペスト・ホテル(架空やけど、WW2前後のユダヤ人)も、これも(冷戦期のアメリカ人)、嫌な時代の嫌さを設定の芯に組み込んでて、その上で可愛くてきれいな画面も作ってて
だから好きやねんな

てか今回でやっと言語化できたけど、私は保護者とか肉親とかの庇護に対して、一定の距離感(あるいは拒否感、矜持?)を持ってる子どもの姿を見るのが好きやねんな。
wes作品はいっつも、かなり良い子どもの姿が見れる。私がそうでありたかったというか。
その像は押し付けがましくないねんけど、確固とした軸があって、そこが好きなんやと思う。
こういう子どもの姿を見れるのってwes作品以外やと案外ジブリとかそこらへんなんかな?
庇護のもとにある鬱陶しさと、頼りたくなる気持ちと、色々ないまぜになってる人。

毎回思うけど、wesはほんまに変わってる人やなって実感する。てか、自分の好みをかなり正確に捉えてる、から変わってるように見える。こういう人が明確に表現する方法を持ってて嬉しい。

子どもたちがおじいちゃんを糾弾して叫ぶシーンと、隔離延期で大暴れするシーン大好き。

今までで一番エモーショナルやった気がする。前とまた変わったよな。感情を分かりやすく見せる大人の数が増えた。wes映画の子どもの役柄はいつもどれもかなり良いけど、今回はチビちゃん達の登場で目新しくて、そこも良かった。

分かりにくいところは前より分かりにくくなって、分かりやすいところはかなり率直になったと思う。ついていきたいねん


バービーよりこっちをオッペンハイマーと同時期に売る方が良かった(意訳)ってツイッターで見かけて、今日映画観てほんまそれやなと実感した。
パンフの町山さんの解説も勉強なった。
あの、校内新聞にチクるところ(と、あの彼の反抗的なキャラも)すっごい良いけど、ほんまにああいうことあってんな。 
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