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アステロイド・シティのmitoのレビュー・感想・評価

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)
3.6
2023年96本目。
ウェス・アンダーソン監督作品。
かつて隕石が落ちたへんぴな町、アステロイド・シティ、そんな町に宇宙人のUFOが飛来したことによりちょっとした騒動が巻き起こる。

…という、いつものウェス・アンダーソン節の緩いあらすじと合わせて、ダージリン急行に近い喪失から立ち直る何気ない一幕を垣間見える。
それを、この空気感&豪華過ぎる俳優陣でやってしまうことの贅沢さに毎回驚かされる。
今回はトム・ハンクス、マーゴット・ロビーあたりは色が強くて意外にこの空気感に馴染めていない印象を持った。
トム・ハンクス演じるお祖父ちゃんは慣例に倣ってビル・マーレイで良かった気がするし(まあ、ビル・マーレイは2人居ないので致し方なしか)

本作はこのストーリーが演劇である事、入れ子構造的な作品であることを明示する。
元々、演劇的だと言われる同監督作品なので相性は良いが、それを明確に示すとは思っていなかったので、逆に新鮮だった。
まあ、先述の通り相性抜群だし(というか大抵の人は、今までの作品もそう捉えて観ていた人多そう)、これからもこのスタンスの作品を量産してもおかしくない。
全てが作劇であることを明示するので、メッセージ性が弱くなるデメリットはある。
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