硫黄島からの手紙のルビーのネタバレレビュー・内容・結末

渡辺謙演じる栗林中将の描き方が絶妙だった。
戦時中、アメリカの国力を知りながらも軍人として最大限やれるだけやり、それでも、日本の軍国教育によって軍人としての判断と決断をせずにいられない人間。家族がいて、部下も思いやれるが玉砕を命じ、自死を望む。

中村獅童のキャラはわかりやすい戦時下の人間。せっかく死ぬ気で地雷を纏っても戦車は来ずに生き延びてしまう。こういうキャラは生き延びたことを恥だと思うんだろうな。

憲兵をクビになった清水も、犬殺しについて疑問を持ち、死地に送られ、助かりたかったのに米兵に殺される。

二宮のキャラは、一番視聴者に近い小市民的な立ち位置。その小市民が、栗林の銃を目にして取り返そうと暴れる。
死ぬなんて馬鹿らしいと思っていたのに我を忘れてしまう。

キャラの描き方が面白かったな。