蒼井ことり

ベルリン・天使の詩 4K レストア版の蒼井ことりのレビュー・感想・評価

4.0
32年ぶりに見た。
やっぱり前半が眠くなってしまった。
前半はレトロで厳かな古典然とした
雰囲気のモノクロ映像。
天使が粛々とお仕事してるイメージと
合致。私には手に届かない過去の時代と
いう感じで、すこしよそよそしい。
後半はビビッドなカラーの世界へ。
血の通った人間になったイメージに
重なる。カジュアルに身を包み
ファストフードをむさぼって街を闊歩。
話は俄然ポップで現代的になり、
ぐっと身近に感じる(とはいえ35年前)。
一度に二つの映画を楽しめる感じが
ユニーク。
元天使のピーター・フォークとか、
おもしろいなあ。
3年前、ベルリンに行ったとき、
ロケ地を巡りたかったけど、
分からなかった。
映画から感じるベルリンのイメージは、
旅した時と同じで、
ヨーロッパの先進国にしては自由で
活気はあるものの、閑静でもあり、
失礼ながら少し貧しく、少し暗い
イメージ。
私はそんな訳ありなベルリンの趣きを
好きだと感じた。今も天使が歩いている
余地がありそうで。
蒼井ことり

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