劇場で4K版を。極上。大好き。ロケ地もいくつか行った。
リメイクで良いアレンジの「シティ・オブ・エンジェル」も好きだけどやっぱりこっちは別格。
序盤の地上を見下ろすダミエルの姿、今見ると7年前にご本人にお目にかかった時を思い出して涙出てしまう。ほんとうにあのまんまの佇まいで天使みたいだなと思った。その後亡くなってしまって悲しい。
長きにわたり人間を観察し、人々は何に喜び・怒り・哀しむのかを知っていき、醜き争いも見てきたはずだが、それでも「重みを感じて」「時を刻みたい、歴史とともに歩みたい」「永遠より今を生きたい」「愛する人と触れ合いたい」ダミエルの切なる願い。
こんな人間界でも降臨して生きたいと思うんだな。彼は醜い部分も含めて「生きる」を切望しているから。
それだけ強く望んでいた彼のことだから日々を大切に生きていくことだろう。
しめっぽくなりがちな話だが所々にユーモアもちりばめているのがとても良い。
(天使の時は足跡のみならず足音も無しになってるんだよね)
人知れず迷う人や悩んでいる人にはそっと手を置いて去っていく。
なにをするわけでもないが、人々は何かが軽くなったような錯覚をする。
何も起こらなくてもそういう瞬間がたくさん出てくる。優しい世界。
生きるということがいかに素晴らしいかを思い出させてくれる映画。
ベルリンの壁崩壊前の映画、ポツダマープラッツはこの頃更地だったんだな。