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余命10年のugaのネタバレレビュー・内容・結末

余命10年(2022年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

ラストの30分間 ずっと涙が止まらなかった........。

不治の難病で余命宣告をされた女性 茉莉(まつり)の話。2h版の1リットルの涙 のような作品。


茉莉は自身の難病が治らないことを隠したままカズくんと付き合う。

病状が悪化し、余命が近づいた頃、茉莉は逃げるようにカズに別れを告げる。
突然その時に不治の病だと知ったカズはパニクってしまうが、これ以上の幸せが続くと 死にたくなくなる。という理由から 2人は別れることを決断する。

不治の病だということを知らせずに付き合っていたのは、彼女に残りの命というとんでもなく重いモノを カズに背負わせたくなかったからだと思った。


全篇を通して、命の重さ、当人の辛さ、そして周りの辛さ、巻き込む全ての人が重いものを背負っていて すごく苦しかった。

後半30分で、茉莉がお母さんに 「まだ死にたくない」と今まで溜めていたものをぜんぶ吐き出すシーンが本当に号泣だった。
病を背負った茉莉本人が1番病気と向き合い、周りの人よりも元気に振舞っていたが、やっぱり無理してたんだな キツかったんだな 色々溜め込んでいたんだな というのが滝のように放出されて 本当にしんどかった。

最後 病室で ビデオカメラに残した今までの思い出のムービーをひとつひとつ振り返って削除していくのが 終活で 「思い出の数だけ 失わなければいけないものがある」というのが本当に辛かった。自分だったらあんなことできない。未練を残したまま消せずに死んじゃいそう。。


別れも正しかったと思うし 小説に書き遺したのもすごく良かったし 茉莉の生き様に賞賛を贈りたい。
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