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海炭市叙景のtheocatsのレビュー・感想・評価

海炭市叙景(2010年製作の映画)
2.6
自己満或いはコアな客へ向けての抒情映像詩

冬の函館(映画では海炭市)を舞台とした、市井の冴えない数家族の物語集。

個人的に雪国生まれなので懐かしさゆえ、または「こんなこともあるわな・・」という少しの共感があったゆえ最後まで見続けられたようなものだが、そうでもなければ「監督の独り善がり! 自己満映像ナルシシズム! 賞狙いのいやらしい映画!!」 など悪態ツキまくったに違いない。笑

バラバラに見えるドラマが有機的に最後には連結するかと思いきやほったらかしと言っていい状態。
だから何らかの経験的類似性を映画の中に見いだせる人間でなければ、何の享楽性も共感も持ちようがないだろう。

自身にしても本作に対しては景観的懐かしさと物語へのちょっとの共感性しかないわけで、本作に対して特別優れた要素を見出しえたわけではない。

まぁしかし、抒情的なイメージビデオを眺めていたのだと見做せば、悪い時間の過ごし方ではなかったかもしれない。

2.6の三ツ星

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