ねぎおSTOPWAR

ロスト・ボディ ~消失~のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

ロスト・ボディ ~消失~(2020年製作の映画)
3.7
「ロストボディ」と言ってもオリオル・パウロではなくて、「ロストボディ~消失~」と付く、バルセロナ出身のキケ・マイーヨ監督2020年の作品。

主役の建築家はトマシュ・コット。「COLD WAR」のあの人でした。

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お話は、フランスで行われた著名建築家(トマシュ・コット)の講演会。ワルシャワに帰るため、フライトにギリギリの時間に車に乗り込むが、雨の中同じく「フライトに間に合わないから乗せて欲しい」という女性(アシーナ・ストラテス)を同乗させることとなる。
そして当然ながら間に合わず次の便までの2時間を空港で過ごすこととなるが、つきまとってくる彼女の殺人などの話を聞かされることとなり・・・
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御想像通りレビューが書きにくい系です😆

決して観やすいものではなく、88分という短尺でありながら非常に長く感じてしまう、基本二人芝居。

**あとはネタバレ感想です**
















想像ついちゃいました😆
映画見過ぎなのかな・・。
疑い過ぎなのかな・・。

その彼女の登場の仕方と酷いメイクが不快感しか呼ばないんですが、おそらくそれは狙いでしょう。そこから徐々に立場が変容していき、「えっえっ、こっち!?」みたいな仕掛けを作ろうとしたと。
ミスリードとして彼女の存在をきちんと確かなものとするためにトレーラーハウスからの生活を描いたんでしょうけれど・・
まず最初に「いや、そんな家じゃなくって・・」って入って修正させるでしょ。
わざわざその映像まで撮影してくるあたり、あっ、これは単純な過去パートではなく、彼の想像の世界の画なのねと。と来ると映像として見せられたものもまたひっくり返すんだろうなって。

この技巧は上手だと思うんですが、そこから気づいちゃったよって話です。
ひっくり返す気持ちよさって、まずは最初に語られる話がしっくり来て初めて効果が高まるわけで、その意味で言うとね、そこからして共感でき辛い”サイコ”な話ですからねー😆
そこが「えっ、なんで殺すの??」だとさ、ひっくり返す作業が、「あーやっぱりこっちだったってことね」と『納得』になっちゃうという不思議。


あとジャケ見ちゃったからなー、もう空港の作業現場のシーンが出たら「あーあーそういうことね」ってなっちゃうって。ジャケもうちょっとさ、せめて液体の色をカラフルにしておくとかねー。


あの彼女に本名があった問題ですが、おそらくは写真を見ていた彼が頭の中で作り上げてしまったビジュアルなので、結局本名などどうでもいい話になってきますね。彼の頭が混乱しているのか二重人格的な理解か・・
まあスペイン映画なので、ボヤッとしたり訳が分からなくても、かの国の映画はそういうものなので良き良き。
総じて楽しめましたよ!!


あっ!
建築家の妻役・・殺されちゃう役ですが、この人を演じたマルタ・ニエトさんは美しき方。


〈2023-383/49〉