メメン

死刑にいたる病のメメンのレビュー・感想・評価

死刑にいたる病(2022年製作の映画)
3.0
日常に溶け込む完全犯罪主義の殺人鬼。榛村大和 。犯罪の全てを隠蔽し続けた彼だが、一人の獲物に逃げらてしまい自分が逮捕に近いことを悟る。そして24件の殺人容疑で逮捕され死刑判決を受ける。しかしうちの1件については冤罪を訴えた。その冤罪を晴らすべく留置所の中で筧井雅也に手紙を送り続ける。

最後の最後まで痺れる展開で構成もしっかりしていたし描写も痛々しい感じで面白かったです。中でも阿部サダヲの配役は完璧だったのではないでしょうか、あの黒い目。温厚さ。よりサイコを醸し出していました。観るものさえも取り込んでしまう黒い目にゾクゾクしてしまいます。

榛村は死刑判決を受け、既に留置所に囚われていたので展開としては緊張感はなかったし犯行も回想シーンという形でみせていたので恐怖も狂気もそこまで感じとることができませんでした。それでも阿部サダヲ演じる榛村の卓越したシナリオと異常なまでのサイコぶりには他にはないものを確かに感じる事ができました。
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