《踏み入れたら、沼》
”狐狼の血〟”ひとよ〟の白石和彌監督作品。
Netflixにて。
白石和彌監督は、今の日本においてハードなバイオレンス映画を撮らせたら最高の映画監督だろう。
”狐狼の血〟は、深作欣二監督の昭和の名作”仁義なき戦い〟”県警対組織暴力〟のような激しさと男臭さが染み込んでいて、”ひとよ〟では役者の渾身の演技を引き出す演出力に圧倒された。
ただ、本作はどうだろう…🤔
24人を殺したとされ死刑囚となった猟奇殺人犯を巡る物語だけど、脚本が複雑で内容にリアリティを感じない。
展開の流れが落ち着かないサスペンスだからか白石監督の演出力が生きておらず、目を覆うようなハードな描写に必要性も感じずただ不快感が…
阿部サダヲをはじめとする役者の演技も作品にイマイチ溶け込んでおらず、特に中山美穂は…(苦笑)
”狐狼の血〟”ひとよ〟の完成度には遠く及ばす、”凪待ち〟”狐狼の血level2〟よりも見せ場がない。
ここまで複雑にするかというラストにも違和感が残る。
白石監督の次回作に期待します…