このレビューはネタバレを含みます
予想よりストーリー展開がずっと面白かった。
主人公が残虐な事件にのめり込み、更にサイコパスな人間と関わりを深める事で自身の凶暴性を増長（成長）させる…という所まではまあよくある話。
大体は何かしらのきっかけで目が覚めるんだけど、そのきっかけも良かった。
雅也が色んな人に聞き込みをしていく中で「他人を操縦するのが上手い」と具体的に教えてくれた人も「庇ったことがある」とまんまと操縦されていたり、その後目覚めのきっかけに繋がるフラグがいっぱい出てきた。
榛村に絆されてた時は手が完全に触れ合って（幻覚）たり、アクリル板に反射した榛村と雅也が重なり合ってたり…という演出が良かった。
絆されてた事から目覚めた後はもう重なり合うことも無く、また、榛村の話すことが次々と「子どもを絆す手口」に聞こえて、視聴者も雅也も「もう騙されないぞ」と感じた。それくらい前半の面会と終盤とでは同じ榛村の話でも聞こえ方・感じ方が全く違った。
もう最後は「絆しモード」から「言い聞かせモード(？)」みたいな…被害者ぶるモラ男や詐欺師が言いくるめそうな…そんな風に感じた。
同郷の同級生の女が主人を心配して、なんやかんやあった主人公に襲われたりなんか恋人になったり…みたいな展開も邦画であるあるだけど、それを逆手に取ったかのようなオチが良かった。
少し気になったのは、パン屋をやりながら他人をつけ回したり監禁したり拷問したりそんな時間あるのか…？ってこと…w
