HAL9000

人と仕事のHAL9000のレビュー・感想・評価

人と仕事(2021年製作の映画)
3.2
有村架純さんと志尊淳さんが撮影予定だった「保育士T」という映画がコロナの影響で無くなってしまい、代わりに二人がコロナ禍に翻弄される人々をインタビューして回るというドキュメンタリー作品。

やっぱり僕はドキュメンタリー苦手だわ。

普通の映画は、架空のストーリーがあって、始まりがあって終わりがある。世界はその内側にある。
ドキュメンタリーは真逆でその作品の外側に世界があって、その本の一部を切り取っただけ。
フィクションは目的や結論があったりするけど、ノンフィクションは見ている側にそれを求めてくる。めんどくせえ

何かの不正を暴くとか、特定の問題を暴いて訴えかけるとかではなく、今作は「コロナ禍で仕事激減したりしてみんな大変ね」って作品なので、そうですねとしか…。

ドキュメンタリーなので結論無く撮ってるので、まぁ、当然ながらとっ散らかってる。それぞれ問題抱えてて、それでも頑張るよ的な。まぁ、そうでしょうねとしか。 何かしらテーマに沿ってるならともかく随筆的に語られるし、インタビュアーの二人も自身が仕事無くて困ってる立場でもあるし。
最後に二人の話になるのだけれど、やはり役者さんなので立場が我々とは色々違う。

インタビュー受けてた人がタテマエで教科書みたいなことを言ってるなぁ本音は違うんだろうなぁって感じるのがチョイチョイあった。
密着したわけじゃなくて、その場で聞こうとしただけだから仕方ないよね。浅くなる。
けれど、ホストクラブのオーナーだか店長だかの話は面白かったな。
コロナに関係なく底辺側の複雑な人達は隅に追いやられる。コロナじゃなくても昔のペストやコロナでもこのような下流の人々に皺寄せが来る仕組みになっていた的な話してた。
ステイホームで家に居られる人なんてほんのひと握りなんじゃ無いの?って。
けれど、世の中はそういう人が正しくて主流な顔してるって。
(そんな意味合いのことを言ってた記憶)

まぁ、なんにしても、面白くはなかったし、画質(撮影)も音質(録音)も悪かったしで、途中で何度か寝落ちしかけました。

有村架純さんは美しかったし気高かったしちゃんと中に人がいる(人生背負ってる)感じがしたし。弱音吐くのも見れたので、ファンとしては満足です。
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