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ある男のktsnのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
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いやー、、、これは凄い世界線。
全てがプロフェッショナル

理不尽な世の中とそんな世の中の中にある真実の愛
2時間見せられっぱなしで、どっと疲れました最高に良い疲れだけど。

柄本明さん演じる死刑囚、凄まじかったな、、、あんな恐ろしい人間初めて見たレベルで、見透かす様な目つき、決して手の平見せずに転ばす様な仕草、声で脅して遊んでる感じ。死が決まっているという事がこの人をこれだけ自由にさせるのかと恐ろしかった

全てのキャラクターに嘘や無駄な動きがひとつも無い。それって本当に役者がキャラクターを理解して、理解しきれない部分も含めて受け入れて咀嚼しているから勝手に現れるんだろうなと思った。

名のある役者がゴロゴロ居て、でも本来、映画ってこうあるべき姿なんじゃないかと思った

ただ、一点だけ疑問だったのが城戸さんが伊香保温泉の弟なのが本当なら
安藤さん演じる谷口の奥さんと眞島さんと本当の谷口だいすけのお兄さんと事務所で会ってたから
どうゆう事?となった
何が作られたもので何が本当なのか。
谷口の奥さんが
紛れもない事実ですから。
って言っていたように名前がどうとかあなたの過去に何があろうが今目の前のあなたと向き合って生きていきたいと思った

石川監督のクレジットの並びが最後じゃなかったのは他のクルーへの尊重心?日本映画への挑戦状?
どうであれ最後の最後まで監督を初め全スタッフ・キャストの覚悟を見た2時間だった

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考察を見て最後の疑問が腑に落ちた
バーで谷口の過去を語っていた城戸の気持ちに寄り添うことができた感覚
私は、そうしなければ生きていけなかった人間の姿を映し出す映画が好きなんだなぁと。
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