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母性のktsnのネタバレレビュー・内容・結末

母性(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

大好きな母が愛していたおばぁちゃんが自分の為に頸動脈を切った
この事実をどれだけ自分の事として対峙できるか。
涙が流れているのではなく溢れ出している、本当にごめんなさいって言える永野芽郁さん演じるさやかがあまりにも生々しかった。
それを感じ始めたのは
雑巾洗いを手伝おうとした時、あなたの手は生温かくて汚いのよ。と言われた後の、手の洗い方に全てが表れていて胸が苦しくなった。

戸田恵梨香さん演じるルミ子も、毒親に見せているのに母が全てだった。母が頼りに生きてきた。という感情の流れが理にかなっていて、ルミ子を否定することは出来なかった
撮影面では本当に難しかったんだろうなと思った
両極端の見せ方をどこまで両極端として感情を出すのかという事もだし、時間を空けずにその撮影をやってのけた事自体がプロフェッショナルだなぁと思った

大地真央さんの驚異的で圧倒的で良い意味でとっても心地の悪い母親像も、
高畑淳子さんの驚異的で圧倒的で
良い意味で最強に腹が立つ姑像も、
無関心で弱い意気地なしの父親も、やはりキャラクターそれぞれに色があって
それを沢山のその道のプロ達が支えていて映画という名のこの作品に携わった方々の生き様を観たような感じが胸に残ってる。

キャラクター達が対峙してる相手の一挙手一挙動に神経を研ぎ澄ましてそれによって突き動かされていってる様がとっても素晴らしくて、面白かった
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