なおち

ある男のなおちのレビュー・感想・評価

ある男(2022年製作の映画)
3.7
その人の人生において消し去りたい事柄、受け入れ難い運命みたいな事柄。自分自身では解決することもできない心の葛藤、絶望。
偏見や差別的な態度・発言に思わず苦笑してしまうような日々に
うんざりしてしまっている彼ら。
彼らにかけてあげられる言葉が見つからない。

ひとりの人間がいなくなって、寂しいと感じる
その気持ちが素直に嬉しくてグッとくる場面でした。

どんでん返しや衝撃的な結末ではなく、たんたんと丁寧に描かれていてとても良かった。あと旅館のお家騒動をもっと掘り下げてほしかったな。そこが薄かったので彼の絶望を今ひとつ感じれなかったのが残念。

結末に触れるのあれば、リドルストーリーなので
「知っている他人のふりをしてみた」が私の結論。
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