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ウェディング・ハイのmanamiのレビュー・感想・評価

ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)
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新郎が中村倫也、新婦が関水渚。今まで気付かなかったけど、彼女の顔も声も多部ちゃんにうっすら似てる気がするのは私だけかな。
そして二人の披露宴で暗躍?活躍?するのがウェディングプランナーである主人公、中越。篠原涼子らしさを活かしたお仕事コメディね。
披露宴で最初に紹介される3人、「たっぷりフリをきかせといて落とす」っていうお決まりパターンかと思いきや、きれいに裏切ってくれる。
ただしこのあたりまでは感心こそすれ、正直それほど跳ねない。「バカリズムのオリジナル脚本、大九明子監督」ということで期待値が高すぎたせいかもあるかもだけど。面白いか面白くないかって言われれば面白いけど…ってくらい。
流れが変わるのは中越さんが余興の出演者達に声をかけたり、臼田あさ美演じる中越の同僚(部下?)がおだて上手だったりするあたりから。急加速してくる、いろんな意味で。欲を言えばスペシャル余興の最中にも、もう1アクシデント欲しかったかな。
あとは意外なMVPの彼。己が身を(そしていろいろなものを)犠牲にして奮闘することになるとはね。同級生のSNSから式場を割り出すのも、民事訴訟とか慰謝料とかにビビるのもダサいって思っちゃってごめんよ。引き出物もらうだけの価値はあるよ。
ただし捕物のどちらもイケメンなのは、ちょっと逆張りが過ぎるなぁ。「こーんなイケメンにこーんなことさせちゃうの、面白いでしょ〜」ってドヤ顔が透けて見えて鼻につくわ。
なんだか細かいところあれこれ指摘しちゃったけど、バカリズムらしい、的確で細かすぎる人物描写はやはり見事。毒っけもありつつ攻撃力がそこまで高くないのは、ウェディングというおめでたい題材ゆえの太陽政策だろうか。
一方で結婚を絶対視したり神聖化したりしてもいないのは、確かに升田さん的です。ラストに素晴らしい視点を持って来るの、さすがだわ。大九監督の持ち味にもぴったりハマってる。
ウェディングプランナーなんてまだまだいっぱいお仕事あるあるネタの宝庫だろうし、今作の新郎新婦は王道カップルだったから、次は「ちょい難ありな二人」の披露宴なんて続編も観てみたい。

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