若大将オーウェン

からかい上手の高木さんの若大将オーウェンのレビュー・感想・評価

からかい上手の高木さん(2022年製作の映画)
3.5
「からかい上手の高木さん」の肝は、中学生男子…というか男子の「やれたかも委員会」という妄想をマイルドに可愛くして結局終始イチャイチャしている点だと思う。

なおかつ視聴者は高木さん側の視点も分かるので、「はぁ〜!?」と言いつつ補完して見るので、ついつい見てしまう。

そういった意味で今回オープニングで相合傘の落書き程度で悶える西片を大画面で見せられて「我々は何を見せられてるんだろう…」と思いつつ、ニヤニヤしてしまうのであった。

だが1期視聴中に「元高木さん」というスピンオフがあると知って激怒した私にとって(当方アラサー)、高木さんと西片の関係性が確定してしまえばしまうほど、つまらなくなってしまうのも事実。

20代男子の4割がデート人数0という世の中でデートを重ねる高木さんと西片に「もうこいつら付き合ってんじゃねーか!」と言いつつ、付き合ってはいなかったこれまでの高木さん…この劇場版は難しいものになるかもと想定していた。

しかし73分と言う良い意味でテレビのスペシャル版といったサイズ感がちょうど良かった。(作画も特段劇場クオリティというのは感じなかった)

中学卒業の足音が聞こえ、このまま永遠にみんなといたいという無邪気な気持ちも10代の頃を思い出しました…

また中学最後の夏休みに野良猫を育てるという小さいエピソードで、もう子供のままではいられない、大人の階段登る〜(階段がモチーフとしてよく出てきていた)という大袈裟に言うとイノセントの喪失をテーマとして描いていてうまいと思った

その後の西片の台詞とかは「はぁ〜!?」だったが(と言いつつ楽しんでる)

良い意味で構えずに楽しめる作品でした