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からかい上手の高木さんのくりふのレビュー・感想・評価

からかい上手の高木さん(2022年製作の映画)
2.5
【からかい忘れた高木さん】

このシリーズは、原作漫画もアニメ版も、少しかじった程度。

ブラックギリな高木さんの小悪魔ぶりと、からかわれ上手の西片のコンビネーションが絶妙で、毎日のからかいが延々続く、“サザエさん時空”の日常系としてオモロ…と捉えました。

がコレ、劇場版は難しかろうと期待持てず、アマプラでの見放題開始を機に、見ることに。

こんな私の認識からだと、めっさ期待はずれでした。

半分も行かぬうち、あからさまで凡庸な、ほのぼのラブストーリーに変貌してしまい、お安く涙を絞ろうとしてくる。そして、そのまま元には戻らない。

“サザエさん時空”で、からかいが永遠に続くと思わせるから、面白かったのに…。その特異な間柄から外れたら、100均レベルの恋バナに落ちるしかないのでしょう。

拾いネコのエピは、物語のヤマ場である筈なのに、昭和のTVアニメでこういうの、山ほどあったなあ…と、うすら寒く思い出してしまった。ピュアというより嘘くさい。

と、要のハッピーな名台詞、中学生にあんなこと言わせちゃダメでしょ。リアリティゼロ。

男女の友人たちが、主人公二人と並行して動くがほとんど絡まず、居なくても成立する。時間の穴埋めに使われたように感じる。“カナダ女子”は結局どしたの?終わってないじゃん。

あの懐かしソングは、高木さんによるカラオケとして、飛び抜けて可愛らしかった。そこでちょっと救われましたが、その前は、え!これで終わり!?とホントに、声を出しちゃった。

ところで、中学校にあんな深いプールってあるのだろうか?事故りゃしないか?

<2023.1.17記>
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