ペンギン侍

ロスト・ドーターのペンギン侍のネタバレレビュー・内容・結末

ロスト・ドーター(2021年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

私は母親になったことがないけれど、今母親の人・これから母になるかもしれない人にとっては、ドスをつかれた気分になる映画と思う。バカンスにきた主人公中年女が、ある若い母娘を見ていろんなことを思い出していく構成なんだけどその光景がずっと気持ちをヒリヒリさせる。

若い母娘を見て、記憶をたぐり寄せるように思い出してく主人公は、懺悔してるようにも後悔してるようにも無気力のようにも見えてせつなかった。歩んできた道が正解、としか言えないようななんとも言えない表情は見事。

子供を産むことって、そのもの自体が神聖化されがちだけど、この主人公のように産んでから逃げたり、産んでからしんどくなって子供を持ったことを後悔した人も大勢いる。そんな部分にスポットを当ててくれた映画だと思った。

ラスト。ケラケラ笑う娘から電話が救いだったな。

認知症の父との交流を描く「ファーザー」のオリヴィアコールマンが安定の演技。「私母性がないの」ってセリフ、一生忘れられないかもしれない。

「もう終わりにしよう」のジェシーバックリーちゃんもとてもよかった!

あと音楽がとってもおしゃれでした。冒頭で流れた三拍子の音楽、結婚式とかの登場曲に使いたい!
ペンギン侍

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