かちかち映画速報

パワー・オブ・ザ・ドッグのかちかち映画速報のネタバレレビュー・内容・結末

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ストーリーは退屈、演技と間の使い方が絶妙
 何が言いたい分からない作品だった。序盤から中盤までは起伏が少なく退屈で、誰にも感情移入できない。文章でいったら結論のない文章を延々と読ませてる感じ。つまらなかったので途中で観るのやめようと思った。最後まで鑑賞できたのは、俳優の演技と間の使いた方がウマかったのと、意味深なカットの連続で先が気になったからだ。台詞が少ないので、俳優の表情や仕草で登場人物が何を考えているのか、推測する楽しみ方もできる。
 特に印象的だったのは、ピアノを練習するローズに、フィルがギターで演奏してマウントするシーン。台詞は一言もなかったのに、フィルのローズに対する嫌悪感がメラメラと伝わる。もし私がローズの立場だったら、怒りが頂点に達するのと同時に、心が折れて立ち直れなくなるだろう。

恐怖がボディーブローのように効いてくる
 衝撃的な最後のシーンはもはやホラー。ピーターがフィルを殺すなど予想できなかった。思い返してみると、縄や動物の病気のシーンなど伏線はあった。まさかそれらが最後のカットにつながってるとは思わなかったな。鑑賞後にフィルとピーターが会話してるシーンなどを思い出すと、恐怖がじわじわ襲ってくる。

 最近は動きが激しくて、音楽が多用されるような映画ばかりを観ていた。本作は台詞やBGMは少なくとも、充分鑑賞できるということを教えてくれた。面白い作品では無かったが、嫌いではない作品。