り

パワー・オブ・ザ・ドッグのりのレビュー・感想・評価

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
3.9
キルスティン・ダンストが素晴らしかった。今でもフィルみたいなインテリで男性至上主義にこだわる人めちゃくちゃいるし、フィルとその取り巻きのコミュニティみたいな、男らしさに異常に執着するコミュニティもよくある。西部劇ではありながら、当時から現代に地続きのテーマで、古臭さを感じなかった。今上映、配信する意味がすごくある。これがもしカリスマであるフィルの素晴らしい功績とかが押し出されてたら、辟易してたと思う。
キリスト教の学校に通っていたことがあり、礼拝でも授業でも旧約聖書の詩篇をやたら読んでいたので、最後の伏線回収をとても楽しめた。その他も、視覚的にも言語的にも伏線が張り巡らされていて、回収の仕方が凄まじかった。
弦楽器強めの音楽が自分の好みど真ん中で、調べたらRadioheadのジョニー・グリーンウッドが担当していた。雄大な景色が良かった。
救いが無いので、撮影ドキュメンタリーを観て浄化して、最近はひたすらトムとジェリーを観ている。カンバーバッチのインタビューやトム・ホランドとの対談も最高。
り