ソニア

パワー・オブ・ザ・ドッグのソニアのネタバレレビュー・内容・結末

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ピアノレッスンのジェーン・カンピオン監督の1番直近の作品

はい。めちゃくちゃ面白かったです。広大な大自然に反してずっと陰鬱なトーンで進んでいくストーリー。
キャストの演技がどれも凄すぎる。聖人なんて誰もいないし、でもどれも憎めない絶妙な人物造形をしている。
↑ここまで書いてピアノレッスンと同じすぎてびっくり。素晴らしい監督だと感動。

ベネディクト・カンバーバッチの演技を見るのは実はこれが初めて。カッコよすぎる見た目もさることながら、馬に跨った時の背中や、セリフ・表情などまさに覇王の風格。徐々に明らかになっていく内面の描写も相まってどんどん好きになっていってしまう。序盤と終盤で同じアングル?の窓から見えるフィルのシーンがあったが、冒頭では質実剛健だった姿がラストでは非常に貧弱に写っており、その対比がより一層哀しさを強調していた。役作りで本当に劇中衣装で1週間風呂に入らずに過ごしたり、キルスティン・ダンストと一言も会話しなかったりとストイックさに感服。バンジョーやカウボーイの動作も、実際にカウボーイにレクチャーしてもらいトレーニングしたそう。
キルスティン・ダンストは2000年付近の映画しか観てなかったので、登場したときに老けてて(当たり前)少しショックを受けたが、悲しいような狂気のような演技が渾身で、新たな境地を見た気がする。
あと音楽も印象的。レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドがプロデュースしたとのことでフィルモグラフィを観てみたら観たいと思って観れてない映画がたくさんあって、そちらも追わなければと決意。

大傑作。制作の裏側みたいなやつも公開されてるみたいなので見てみる。
ソニア

ソニア