#あのこと 鑑賞
2022年にノーベル文学賞を
受賞した作家アニー・エルノーの
若き日の実体験を描いた
小説「事件」を原作に
監督オドレイ・ディワンが
メガホンをとった作品
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法律で中絶が禁止され
見つかれば逮捕となる
1960年代のフランスを舞台に
貧しいながらも大学に進学した
主人公のアンヌが学位にも
手が届こうとしていた矢先
予期せぬ妊娠がわかり
なんとか中絶するため
苦悩する姿を描いたもの
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子が欲しくて不妊治療を
行う人もいれば
少なからずアンヌのように
望まない妊娠をする人
もいることを忘れてはいけない
この時代のフランスには
妊娠した女性に中絶という
選択権はなく
ましてや逮捕されるとなれば
中絶に加担する医師などいない
誰に頼ることも出来ない状況の中で
お腹の子は着々と育ち
どんどん追い詰められていくアンヌが
自分で中絶を試みる姿は
観ていて心抉られる
妊娠して分かる男の本心や
妊娠も出産後も
結局、女性だけが負担となる
中絶違法の無責任さに
反吐がでた
現代においても
中絶はどこか否定的
もちろん授かった命は大切
というのは大前提だけど
子供を育てられない環境ならば
中絶という選択肢が
あって良いと私は思う
だって子供が辛い思いするのは
生まれた後のことだし
1人で出産し、遺棄するって
日本では度々ニュースになるけど
子も親も救われない現状は
いかがなものかと思うのは
出産と子育てを
経験しているからこそ
思うこと
淡々とたストーリーのなかに
詰め込まれたアンヌの感情と
クライマックスの衝撃的さ
そしてアンヌの決意を感じた
ラストが記憶に残る作品でした
