スミス

ベルファストのスミスのネタバレレビュー・内容・結末

ベルファスト(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

60年代から90年代にかけて、北アイルランドでカトリックとプロテスタントの紛争が起きてたなんて知らなかった。そんな混迷の時代を生きる、9歳の主人公のバディの目線でつづる作品。

「相手がどんな宗教だろうと、尊敬する気持ちを持って接することができればいい」というような、終盤のお父さんのセリフがグッときた。そう、人間は敵か味方かではなくて、ただ考え方が違うだけなんだよね。たいていの人はみんなそう思っているはずなのに、それができない大人がいるから、紛争が起こってしまうのだよな、、、

派手な演出はなくて、説教くさくもなく、戒めもなく、ただただそこに生きて暮らす人々が描かれていて胸が満たされると同時に、紛争があることで崩れてしまう人々の生活へのやるせなさや、紛争自体の愚かさは端々から感じられた。いまの世界情勢と重ね合わせると、なんとも言えない気持ちになってしまう。分かりあうとはどういうことなのだろうか。
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