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世界で一番美しい少年のnonoのレビュー・感想・評価

世界で一番美しい少年(2021年製作の映画)
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せつない せつない せつなくなる一本です
15歳で世界一美しい少年として「ヴェニスに死す」で銀幕デビューをしてから美少年ブームを巻き起こし、いつの間にか日本では忘れ去られてしまった感があるビョルン・アンドレセンのドキュメンタリーです
確かに彼はあの一作で世界中に衝撃を与えたと思います 世の中にこんなに美しい人間がいるのかと…
しかし歳を重ねた彼はかつて美少年ともてはやされたその顔を髭と長髪で覆い隠し、かつての面影を見せないようにしているようです
今作を見る限り、その後、演劇学校に通い、結婚もし、子供も出来たようですが、2人の子供のうち1人を彼のそばで失っているようです
今作を見る限り、10代で世界的スターに祭り上げられ、その時はきっと周りの大人が世話をしてくれたので世間の常識とは無縁に成長してしまったかのようにも見える生活が垣間見えます 例えば、部屋の掃除をしないとか、店で何かを買ってもお金を払わなずに出るとか… 生活面での教育ができていなかったのですね

誰しもがもう少し美人に生まれていればとか、お金持ちの家に生まれていればとか一度は考えますが彼の人生を見る限りそれだけが幸せだとは思えなくなる一作でした
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