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ワース 命の値段の83rohのネタバレレビュー・内容・結末

ワース 命の値段(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

9.11の惨劇の遺族に対する補償基金の責任者の交渉を描く…

以下、激しくネタバレしてると思うので、これから見る人はソレを理解した上でお読みください。



















ケンの言っている事は間違いでは無いのだよ。ある一定の方程式のもと補償額を算出する…考え方は正しい無いよね?ある程度泣いて貰わないと国会が転覆する危機。そこに金持ちも貧乏人も差があってはならない。

しかし、基金が発足されたのが、事件から日が浅い状況から説明スタート、気持ちの整理がつかない状態で札びら見せられても…

また、証券会社等の超エリートサラリーマンは、一般人と同じ方程式で計算されても、収入の増加カーブが違うやろ!?もっと金よこせやぁー!という不満も解る。

今まで、いろいろな被害者交渉を成功させてきた自信?なんでこんなに難しい交渉受けたんだろ?知名度アップする手段だったのか?

具体的な補償の見直しについては描かれていないので判らないのだがたぶん政府の希望に沿った形ではなく、被害者、遺族に寄り添った金額別提示できたんだろうなぁ…

さりげなくプリヤを庇うカミラがカッコいい!上司の鏡だ!

ウルフがケンに「アイツとは全く違う。」という言葉も好き。認め合う相手に対する尊敬の念が込められている。

アメリカの映画には、ロバート・レッドフォード、ダスティンホフマンの「大統領の陰謀」、トム・ハンクス、メリル・ストリープの「ペンタゴン・ペーパーズ」シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーの「スキャンダル」、マーク・ラファロ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムスの「スポット・ライト世紀のスクープ」キャリー・マリガン、ゾーイ・カザンの「SHE SAID」等々、悪を暴き正義を表す!という気概があるように思える。

一方の日本はどうなんだ?アイドルが主演のバカ映画ばかり作って、国内である程度採算あったらいいかな?海外で売れる事なんか考えて無いし…

映画もマスメディアの一翼を担っているのなら、たまには政府の汚い部分をごっそり描くような映画作ってみようよ!って思う。
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