ロシア映画。ウクライナ侵攻という時期のため公開は考慮されたが、プロデューサーがウクライナ人であり、監督がロシア国内で反戦表明を出しているということで公開。
にしてもこの監督兼俳優、チェルノブイリの消火で命を賭けたヒーローを、自分で演じているのがすごい神経だなと思う。
恋愛パートが多すぎ、そして事故が起こった原因には言及がほぼない。消防士と間近で爆発を観た子どもの一次被爆のみ描かれて、彼らが収容された病院関係者たちの二次被爆までは話が至らない。
この監督は恋愛映画の方が向いてると思う。愛情のある男と女にそよぐ風や、キスシーンの高まりとかは良い。ただ誰がそれをこのテーマで求めるか。
被爆したかどうかを測るのが、ゲロを吐いたか否かっていうのもいくらなんでも雑だろう。
本当に、HBO製作のドラマ『チェルノブイリ ーCHERNOBYLー』が100倍は観られてほしい。全5話なのに、バリー・コーガンが被爆地に残されたペットや家畜を、ひたすら撃ち殺しにいく話が延々続いたりとか、とてつもなく独創的で怖くて面白い。