ほ

ちょっと思い出しただけのほのネタバレレビュー・内容・結末

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

タクシードライバー多分20代女性と30近い照明スタッフ元ダンサー男性のカップルが付き合ってから別れるまでの6年を遡るだけの映画。なのに面白い。

主演の男女の演技や会話劇がリアル。別れるまでの話、って聞くとヘンに身構えるけどそんな湿っぽい話ではない。前向きな話。

周囲の人間の変化も含めると恋愛映画でもあり群像劇でもあり人間賛歌の映画だと思った。ふたりが付き合うきっかけの道にいた路上シンガーソングライターが、未来には大きな会場で歌うシンガーになってたのが良かった。

この映画の最後のサプライズとして、照生のことを引きずっていると思わせて葉はワンナイトラブした男性と結婚して子持ちになっていたことが明かされ「ちょっと思い出しただけ」のエンドロール。これには痺れた。
長年の約束は時にはちょっとしたことで瓦解し、人生は案外ちょっとしたことで大きな分岐点に繋がる。失恋の思い出も人生のかけがえのない記憶のひとつ。「ちょっと思い出しただけ」。

恋愛映画って人間関係の話でスケールのデカいものではないからアクションとかファンタジーものに比べると、ぶっちゃけデッカいモニターの映画館で見なくてもちっちゃいモニターのサブスクで見て良いかな〜と普段思うけどこの映画は映画館で見たかった。
クリープハイプの楽曲が良い、スタッフロールの余韻も良い。
ほ