トロント国際映画祭にて。

1912年に書かれた原作あり。コロナのさなか5週間で撮ったらしい。

和やかな話かと予想してたが、ちょっと不気味でスピリチュアルで宗教色も強い映画だったように思う。
序盤のあの赤い空はなんなんだ…イナゴの大群？血の空？美しい田園風景からそれに変わってこのストーリーの先を暗示してるような気もする。

1800年代(？)兄弟姉妹の中で一番上の賢い14歳のリーセは家族が経営する農場を手伝いながら、学校へ行くことを望んでいた。

だけど、時代柄なのか父はそれをよく思わず。
母が新たな子を出産し、リーセはやはり家の手伝いをしなければならず……。

家族の確執や問題を描くドラマのように思っていた前半、後半にいくにつれだんだん超自然的描写が入ってくる。
リーセの視点で描かれる奇妙な家族ドラマ、彼女の祈りは通じるか、神はそれに応えるか。

自由になれないリーセ自身の不安と、家族の未来への懸念と恐れ、ラストの解釈はどうだろう。解放されたのか？

これは面白いというより興味深い映画だった。

2022