“選択”
»アウシュヴィッツ収容所の生還者である、実在したポーランド人のボクサーのハリー・ハフト…生き別れた恋人を探し続けるため、収容所ではボクシングでかろうじて生き延びた姿とその後を描く。
はい、ボクサーの作品好きなので興味深く見始めましたが…『アウシュヴィッツのチャンピオン』とはまた一味違う実話ベース作品をしみじみ見終える。
で、1949年にあのレジェンドなヘビー級ボクサーのロッキー・マルシアノに挑んだ男ですが、挑戦理由にそんな秘話があったとは驚きでしたが。
うん、ボクシング作品というよりは一人の男の壮絶な半生のドラマで…あの過酷な状況下で見世物として同胞をも殺め、とにもかくにも生き抜くものの、やがてPTSDが襲う姿にはため息しかなくて。
そう、全てを恋人のために耐えるも、やがて諦めざるを得なくなっての終盤は何ともで…でも、ラストはちょっとジワり、余韻の残し方も流石のベテランのバリー・レヴィンソン監督。
はい、思ってたのとは違うと感じる方も出るでしょうね…最初は自分もその一人でしたが、見て良かったと思えた一本。
なお、キャストでは、ベン・フォスター…減量から増量と体重をコントロールしての熱演は、文句なしの代表作。
ヴィッキー・クリープス…ここでもいい仕事してます。
さらには、ビリー・マグヌッセンにピーター・サースガード に、ジョン・レグイザモにダニー・デヴィートらの芸達者な面々のサポートも良き。