カカオ

犬神家の一族 4Kデジタル修復版のカカオのレビュー・感想・評価

3.7
言わずと知れた探偵金田一耕助シリーズのミステリー作品の代表格。

市川崑監督と言えば、明朝体の漢字を少しズラして表現するスタイル。きっとエヴァンゲリオンの表現方法にも影響していると思う。


結末はウロ覚えだったが、改めて見るととても面白くて、やはり名作と言える。


冒頭から遺産相続を巡る遺族の苛立ち、依頼人が殺害されるなどトントン拍子で物語が進行していく。



金田一耕助のスタイル、覆面のスケキヨ、湖に刺さる死体、斧(よき)・琴(こと)・菊(きく)の連続殺人事件、早合点の署長、全てが素晴らしい。


陳腐な表現はあるものの、時代設定が昭和22年であり、変な感じは全くない。戦争の被害による顔のケガを不気味に演出する構想は見事だ。


加藤武、大滝秀治、坂口良子、岸田今日子が好印象でした。



横溝正史本人が那須ホテルの主人として登場。
プロではない演技がわかりやすく、昔よくあった原作者のサービス的な演出。演技力が乏しく残念な演出にも思える。





4KになるたびにFilmarksの作品が増える印象だ。
カカオ

カカオ