ストローカーエース

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島のストローカーエースのレビュー・感想・評価

3.2
2022年夏。アフターコロナで右往左往する日本を突如襲う『昭和ノスタルジー』。

昭和世代の私はこの波に飲み込まれてしまった。

『シン・ウルトラマン』『トップガン マーヴェリック』に続き、取りを務めますのは『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』。

実に43年ぶりのリメイク。
オリジナルは全く覚えてないけれど、懐かしいホワイトベースのみんなにスクリーンの大画面で出会える嬉しさよ。

しかし、他の2作に比べると本作には大きな違いが。

『シン・ウルトラマン』はノスタルジーを軸にして令和風にバージョンアップしていた。

『マーヴェリック』はノスタルジーを超えて観客に希望に満ちた未来を見せてくれた。

唯一『ククルス・ドアンの島』のみ、あの頃から何も変わっていない。(もちろん作画は進歩しているけれど)
あのままの世界に立ち止まり、あの頃と同じように我々に問う。

戦争は子供たちを悲劇にする。それでも我々は戦争しますか?

2022年、多くの人々がまた戦争の被害に合い、子供たちも犠牲になっている。

こんな時代だからこそ、リメイクするなら未来に向けた『何か』が加えられてあっても良かったのではないか?
と、鑑賞後すぐには思ったのだけれど、ファーストガンダムの世界観をそう簡単には変えられない。いつまでもあのままがガンダムの良さなのだから。