モリゾー

機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島のモリゾーのレビュー・感想・評価

2.5
上層部の命令により、「とある島」へ赴くアムロ達。そこでアムロは謎のザクと戦闘。目が覚めると…。ククルス・ドアンとは何者なのか?そして徐々に明かされる島の謎とは…?


何者なのか、といいつつ、内容を振り返ってみるとあまりドアンの過去の説明はなく、「TV版のストーリーを既に知っている人」がリファインをより楽しめるといった映画だった。「もう知ってるよね?」という制作陣からの問いかけを感じるかの如く、台詞を使ってのドアンの人間性や過去についての説明は特にない。ええ、知ってますけども…!

冒頭に他作品では見られない「翻案」のメッセージが入るのは”この話は漫画版THE ORIGINの流れをくんでおり、「映像化されたものが正史」というサンライズのルールから外れている”という証拠だと想像できた。そう思って開き直って観ると、物語は良く「翻案」され楽しめた。

が、やはり薄味感はある。あの話を引き伸ばしても、まぁこうなるだろうな…と。半分以上を占める子供達の馴れ合いのシーンは、演出や音楽がどこかジブリっぽくて「ガンダム観にきたんだけどなぁ…」とやや退屈に(いや、そういう話なのは織り込み済みなんですけど…)。唯一、最年長のマルコス少年に関しては、アムロを通して成長していく姿が描かれていたので見ていて楽しかった。

CGで描かれるMS戦は圧巻!特に高速移動をするサザンクロス隊のスピードバトルは熱い演出と映像美で手に汗握る!個人的には狙撃のシーンが好き。それに比べてホワイトベースの連中は…。スレッガーさん、もうちょっと活躍して欲しかったなぁ…。

要所に入るファーストのBGMは最高!「ガンダム観にきた!」と、ガノタ特有の6つ目の栄養素を摂取している感覚だ。

そして最後のザクを海へ投げ棄てるシーンで有終の美を飾る。いろいろいちゃもん付けたけど、もうこのシーンが見れたから満足ですハイ。


良いところも悪いところもありつつ、でもやっぱり全体的な薄味感は否めなかったので、マックで今日から始まったシャア専用メニューを食べて帰りました。辛ダブチ美味っ!
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