まぬままおま

ただの夏の日の話のまぬままおまのレビュー・感想・評価

ただの夏の日の話(2021年製作の映画)
3.9
第11回きりゅう映画祭~KIRYU SHORT FILM FESTIVAL FINAL~(http://kiryu-jc.com/publics/index/61/)にて視聴。

実は私は群馬県桐生市出身である。そして大ファンの深川麻衣さんが、桐生を舞台にした映画に出るということで、驚きと共に嬉しくて鑑賞。

東京で仕事に忙しく、疎外されている陽月。彼女が記憶をなくし、なぜおじさんと共に桐生にいるのかを論理的に考察するのは、どうでもよく、衝動に突き動かされた行動は確かにあるはずだ。
そんな突発的な行動ではあるが、桐生の美しい自然と個別具体的な他者であるおじさんとの対話を通して、人生の〈豊かさ〉の享受、疎外からの回復を行うのである。

しかしそんなことを考えなくてもいいのかもしれない。単純にただの夏の日をぼーっと眺めるだけでいいかもしれない。すると私たちの生活は、ただの「特別な」夏の日と思えるような気がする。

蛇足
ボートに乗るシーンで、ライフジャケットの背後に「梅田湖ボート」と手書きで書いてあってなんかいいと思った。
そしてボートに乗るシーン最高でした。撮るの大変だと感じた。